Reserch Note:どうなる? 700MHz帯の割当先
総務省の携帯電話等高度化委員会 700/900MHz帯移動通信システム作業班が2011年12月に第13回目の会合を開催しました。第13回目の会合では1年以上にわたって検討が進められてきた700MHz帯の干渉検討結果がまとまり、報告書案が示されています。報告書案によれば、700MHz帯は30MHz幅×2が確保できる見通しだといいます。
弊社資料「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」では、NTTドコモとKDDI(au)がそれぞれ700MHz帯の15MHz幅×2を獲得する方向で将来予測を行いました。一方、ソフトバンクモバイルは900MHz帯、イー・アクセス(イー・モバイル)が1.7GHz帯を獲得する予測になっています。
ただ、700MHz帯の30MHz幅×2が15MHz幅×2ずつ2社に割り当てられるのか、10MHz幅×2ずつ3社に割り当てられるのかによっては予測に変化が生じそうです。3社であれば、イー・アクセス(イー・モバイル)にも700MHz帯獲得の可能性があり、イー・アクセス(イー・モバイル)にとっては念願の新規周波数帯となります。
スマートフォンの急増により、トラヒックが逼迫している現在、すべてのキャリアがより有利な条件で新規周波数帯を欲しています。総務省も割当先キャリアには非常に頭を悩ませているものと考えられますが、ここは既存の携帯電話ユーザを最優先して考えて欲しいものです。
しかし、ユーザ数で考慮すると、規模の小さいイー・アクセス(イー・モバイル)が数千万規模のNTTドコモとKDDI(au)と同様の周波数帯幅を獲得するのは難しいかもしれません。そのため700MHz帯はNTTドコモとKDDI(au)が15MHz幅×2ずつ割り当てられ、イー・アクセス(イー・モバイル)は1.7GHz帯の5MHz幅×2を獲得するのが妥当とみています。
なお、700MHz帯の利用開始時期は2013年夏からになりますが、割当時期は2012年7月に行われる見通しになっています。
700MHz帯の再編
TV放送 :~710MHz
ガードバンド :710M~718MHz
携帯電話(上り):718M~748MHz
ガードバンド :748M~755MHz
ITS :755M~765MHz
MCAによる新規周波数帯割当予想
NTTドコモ :合計85MHz幅(<700M>/800M/900M/1.5G/1.7G/2GHz帯)
KDDI(au) :合計60MHz幅(<700M>/800M/900M/1.5G/2GHz帯)
ソフトバンクモバイル:合計45MHz幅(<900M>/1.5G/2GHz帯)
イー・アクセス(イー・モバイル)
:合計20MHz幅(1.7G帯<5MHz幅×2>)
※< >は新規割当予想分。
執筆:大門太郎
関連資料
「2015年度における携帯電話市場の動向と予測」
~キャリアの視点から2015年度の携帯電話市場を総合的に分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/forecast2015.html
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点からトータルに分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/mobileBasement&PartsMarket2011.html
モバイル-IT調査レポート「IT Forcaste Report」
http://www.mca.co.jp/ifr/top.htm/
2012年1月5日木曜日
Column:ネットワーク逼迫の特効薬
現在、モバイルキャリア各社は急増するトラヒックに対し、さまざまな施策を実施しています。各社の施策を大まかにまとめると、(1)ネットワーク容量の拡大・効率化、(2)トラヒックコントロール、(3)データオフロードとなります。
NTTドコモはLTEサービス「Xi(クロッシィ)」への移行や新たな周波数帯の獲得、小ゾーン・セクタ細分化といったネットワーク容量の拡大・効率化、ヘビーユーザに対する通信速度制御、2012年10月開始予定のXiの速度制限・段階型料金プランのトラヒックコントロール、Wi-Fiサービス「Mzone」やフェムトセル、宅内Wi-Fiの活用といったデータオフロードを推進中です。
KDDI(au)が推進している「3M戦略」の“M”には、さまざまなコンテンツやサービスを利用できるマルチユース、いつでもどこでも最適なネットワークを利用可能なマルチネットワーク、好きなデバイスで利用できるマルチデバイスの“M”が込められています。ユーザはサービスやネットワーク、デバイスに制限されず、ユビキタスな利用が可能になります。
ソフトバンクモバイルは基地局の小セル化や新たな周波数帯の獲得などネットワーク容量の拡大・効率化、ヘビーユーザに対する通信速度制御といったトラヒックコントロール、駅の周りにWi-Fiを広めるデータオフロードを実施しています。
これまで各社はフィーチャーフォンを重点に置いた端末戦略を推進してきましたが、現在ではスマートフォンへのシフトを進めています。スマートフォンのトラヒックはフィーチャーフォンの10~20倍とされ、確かに各社が積極的に行うネットワーク容量の拡大・効率化とデータオフロードは重要であると考えられます。また、これらの対応はキャリアによる設備投資で賄うことが可能です。
ただ、ソフトバンクモバイルが嘆くように、いくらネットワーク容量を拡大したとしても抜本的な解決には至らず、いたちごっこの様相となります。本来、トラヒック逼迫の要因はユーザ側にあるため、ネットワーク容量の拡大やオフロード先の拡充よりも、いかにヘビーユーザのトラヒックコントロールを行っていくかが重要ではないのでしょうか。
しかし、トラヒックコントロールを行うことはユーザへ負担も伴います。そのため各社は重点的にネットワーク容量の拡大やオフロード先の拡充を図っているのでしょう。それでも将来的なトラヒック逼迫を考えると、自社内の携帯電話ネットワークを守るため、早々にヘビーユーザのトラヒックコントロールや他キャリアへの流出が必要かもしれません。
キャリア各社におけるトラヒック増への対応策
NTTドコモ
●Xiへの移行(NW容量の拡大・効率化)
●新たな周波数帯の獲得(NW容量の拡大・効率化)
●小ゾーン化やセクタ細分化(NW容量の拡大・効率化)
●ヘビーユーザに対する通信速度制御(トラヒックコントロール)
●Xiの速度制限や段階型料金プラン(トラヒックコントロール)
●Wi-Fiやフェムトセル、宅内Wi-Fiの活用(データオフロード)
KDDI(au)
●3M戦略の推進(NW容量の拡大・効率化やデータオフロードなど)
・マルチユース(さまざまなコンテンツやサービスを利用可能)
・マルチネットワーク(いつでもどこでも最適なNWを利用可能)
・マルチデバイス(好きなデバイスで利用可能)
ソフトバンクモバイル
●基地局の小セル化(NW容量の拡大・効率化)
●新たな周波数帯の獲得(NW容量の拡大・効率化)
●ヘビーユーザに対する通信速度制御(トラヒックコントロール)
●駅の周りにWi-Fiを広める(データオフロード)
執筆:大門太郎
関連資料
「2015年度における携帯電話市場の動向と予測」
~キャリアの視点から2015年度の携帯電話市場を総合的に分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/forecast2015.html
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点からトータルに分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/mobileBasement&PartsMarket2011.html
モバイル-IT調査レポート「IT Forcaste Report」
http://www.mca.co.jp/ifr/top.htm
現在、モバイルキャリア各社は急増するトラヒックに対し、さまざまな施策を実施しています。各社の施策を大まかにまとめると、(1)ネットワーク容量の拡大・効率化、(2)トラヒックコントロール、(3)データオフロードとなります。
NTTドコモはLTEサービス「Xi(クロッシィ)」への移行や新たな周波数帯の獲得、小ゾーン・セクタ細分化といったネットワーク容量の拡大・効率化、ヘビーユーザに対する通信速度制御、2012年10月開始予定のXiの速度制限・段階型料金プランのトラヒックコントロール、Wi-Fiサービス「Mzone」やフェムトセル、宅内Wi-Fiの活用といったデータオフロードを推進中です。
KDDI(au)が推進している「3M戦略」の“M”には、さまざまなコンテンツやサービスを利用できるマルチユース、いつでもどこでも最適なネットワークを利用可能なマルチネットワーク、好きなデバイスで利用できるマルチデバイスの“M”が込められています。ユーザはサービスやネットワーク、デバイスに制限されず、ユビキタスな利用が可能になります。
ソフトバンクモバイルは基地局の小セル化や新たな周波数帯の獲得などネットワーク容量の拡大・効率化、ヘビーユーザに対する通信速度制御といったトラヒックコントロール、駅の周りにWi-Fiを広めるデータオフロードを実施しています。
これまで各社はフィーチャーフォンを重点に置いた端末戦略を推進してきましたが、現在ではスマートフォンへのシフトを進めています。スマートフォンのトラヒックはフィーチャーフォンの10~20倍とされ、確かに各社が積極的に行うネットワーク容量の拡大・効率化とデータオフロードは重要であると考えられます。また、これらの対応はキャリアによる設備投資で賄うことが可能です。
ただ、ソフトバンクモバイルが嘆くように、いくらネットワーク容量を拡大したとしても抜本的な解決には至らず、いたちごっこの様相となります。本来、トラヒック逼迫の要因はユーザ側にあるため、ネットワーク容量の拡大やオフロード先の拡充よりも、いかにヘビーユーザのトラヒックコントロールを行っていくかが重要ではないのでしょうか。
しかし、トラヒックコントロールを行うことはユーザへ負担も伴います。そのため各社は重点的にネットワーク容量の拡大やオフロード先の拡充を図っているのでしょう。それでも将来的なトラヒック逼迫を考えると、自社内の携帯電話ネットワークを守るため、早々にヘビーユーザのトラヒックコントロールや他キャリアへの流出が必要かもしれません。
キャリア各社におけるトラヒック増への対応策
NTTドコモ
●Xiへの移行(NW容量の拡大・効率化)
●新たな周波数帯の獲得(NW容量の拡大・効率化)
●小ゾーン化やセクタ細分化(NW容量の拡大・効率化)
●ヘビーユーザに対する通信速度制御(トラヒックコントロール)
●Xiの速度制限や段階型料金プラン(トラヒックコントロール)
●Wi-Fiやフェムトセル、宅内Wi-Fiの活用(データオフロード)
KDDI(au)
●3M戦略の推進(NW容量の拡大・効率化やデータオフロードなど)
・マルチユース(さまざまなコンテンツやサービスを利用可能)
・マルチネットワーク(いつでもどこでも最適なNWを利用可能)
・マルチデバイス(好きなデバイスで利用可能)
ソフトバンクモバイル
●基地局の小セル化(NW容量の拡大・効率化)
●新たな周波数帯の獲得(NW容量の拡大・効率化)
●ヘビーユーザに対する通信速度制御(トラヒックコントロール)
●駅の周りにWi-Fiを広める(データオフロード)
執筆:大門太郎
関連資料
「2015年度における携帯電話市場の動向と予測」
~キャリアの視点から2015年度の携帯電話市場を総合的に分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/forecast2015.html
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点からトータルに分析~
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モバイル-IT調査レポート「IT Forcaste Report」
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2011年12月27日火曜日
Reserch Note:取材先で聞いたキャリア各社のネットワーク逼迫とLTE展開
ようやく、「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」が発刊しました。制作が遅れ、ご予約いただいておりました関係各位には大変ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫びいたします。
さて、今回、調査レポートを制作する上で、基地局に関連するベンダ各社を中心に取材活動を行い、さまざまな“生の声”を伺うことができました。基地局市場自体はモバイルキャリア各社が年間1兆5,000億円もの設備投資額を投下する中、1兆円程度を占める大きな市場になっています。
これらの市場には無線機やアンテナ、コネクタ、電源、蓄電池ベンダ、基地局工事を担当するエンジニアリング会社が参入し、キャリアのインフラ構築に一役買っています。
携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測を制作するにあたり、できる限り、調査レポートに“生の声”を盛り込みましたが、それでも掲載しきれなかった部分があります。それらの中で今回は携帯電話ネットワークの逼迫やKDDI(au)のLTE展開などを取り上げてみます。
携帯電話ネットワークの逼迫に関しては、ユーザ数の多いNTTドコモが逼迫しているといった声や、「iPhone」ユーザ増のソフトバンクモバイルが最も逼迫しているという声がありました。KDDI(au)のネットワーク逼迫については声があがらず、スマートフォンへの移行が遅れた結果、ベンダ各社はKDDI(au)のトラヒックが他キャリアに比べ、まだ余裕があるとみているのでしょう。
確かに現在のネットワークの逼迫やトラヒック急増は、キャリア各社によるフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が大きな要因とされています。しかし、携帯電話サービスは限られた周波数帯を利用するため、今後はユーザにも配慮が必要となるかもしれません。そのため将来的には節電ならぬ、節網(節ネットワーク)の考え方も登場することでしょう。
一方、KDDI(au)のLTE展開については、ソフトバンクモバイルが2012年中の開始とやや不明確ですが、現状ではKDDI(au)の2012年12月開始が最後発となる見込みです。KDDI(au)自体はロケットスタートを目指すといっていますが、実際にはLTE展開が順調に進んでいないのではないかという声も聞きました。
総務省総合通信基盤局の「無線局情報検索(2011年11月12日時点)」において、KDDI(au)は800MHz帯で関東エリア829局、九州エリア599局、東海エリア486局となっています。九州エリアでの基地局が多いため、こちらでKDDI(au)はLTE試験を行っているのではというベンダもいました。
また、NTTドコモは明確なLTEエリア展開計画を公表していますが、他キャリアに関しては今一つ不透明な状態です。そのためKDDI(au)はまだ、LTEエリア展開に迷いがあるのではと勘ぐる声もありました。LTEサービスはキャリア各社にとって、既存3Gサービスに代わる将来の基盤サービスとなる重要なネットワークです。
自社保有帯域すべてへのLTE化を前倒しし、早期にLTEへユーザを移行させたいNTTドコモ、LTEよりもiPhoneのトラヒック分散が課題のソフトバンクモバイル、EV-DO Advancedを導入しつつLTEのロケットスタートを狙うKDDI(au)。今後の各社のLTE展開に目が離せません。
執筆:大門太郎
関連資料
「2015年度における携帯電話市場の動向と予測」
~キャリアの視点から2015年度の携帯電話市場を総合的に分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/forecast2015.html
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ようやく、「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」が発刊しました。制作が遅れ、ご予約いただいておりました関係各位には大変ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫びいたします。
さて、今回、調査レポートを制作する上で、基地局に関連するベンダ各社を中心に取材活動を行い、さまざまな“生の声”を伺うことができました。基地局市場自体はモバイルキャリア各社が年間1兆5,000億円もの設備投資額を投下する中、1兆円程度を占める大きな市場になっています。
これらの市場には無線機やアンテナ、コネクタ、電源、蓄電池ベンダ、基地局工事を担当するエンジニアリング会社が参入し、キャリアのインフラ構築に一役買っています。
携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測を制作するにあたり、できる限り、調査レポートに“生の声”を盛り込みましたが、それでも掲載しきれなかった部分があります。それらの中で今回は携帯電話ネットワークの逼迫やKDDI(au)のLTE展開などを取り上げてみます。
携帯電話ネットワークの逼迫に関しては、ユーザ数の多いNTTドコモが逼迫しているといった声や、「iPhone」ユーザ増のソフトバンクモバイルが最も逼迫しているという声がありました。KDDI(au)のネットワーク逼迫については声があがらず、スマートフォンへの移行が遅れた結果、ベンダ各社はKDDI(au)のトラヒックが他キャリアに比べ、まだ余裕があるとみているのでしょう。
確かに現在のネットワークの逼迫やトラヒック急増は、キャリア各社によるフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が大きな要因とされています。しかし、携帯電話サービスは限られた周波数帯を利用するため、今後はユーザにも配慮が必要となるかもしれません。そのため将来的には節電ならぬ、節網(節ネットワーク)の考え方も登場することでしょう。
一方、KDDI(au)のLTE展開については、ソフトバンクモバイルが2012年中の開始とやや不明確ですが、現状ではKDDI(au)の2012年12月開始が最後発となる見込みです。KDDI(au)自体はロケットスタートを目指すといっていますが、実際にはLTE展開が順調に進んでいないのではないかという声も聞きました。
総務省総合通信基盤局の「無線局情報検索(2011年11月12日時点)」において、KDDI(au)は800MHz帯で関東エリア829局、九州エリア599局、東海エリア486局となっています。九州エリアでの基地局が多いため、こちらでKDDI(au)はLTE試験を行っているのではというベンダもいました。
また、NTTドコモは明確なLTEエリア展開計画を公表していますが、他キャリアに関しては今一つ不透明な状態です。そのためKDDI(au)はまだ、LTEエリア展開に迷いがあるのではと勘ぐる声もありました。LTEサービスはキャリア各社にとって、既存3Gサービスに代わる将来の基盤サービスとなる重要なネットワークです。
自社保有帯域すべてへのLTE化を前倒しし、早期にLTEへユーザを移行させたいNTTドコモ、LTEよりもiPhoneのトラヒック分散が課題のソフトバンクモバイル、EV-DO Advancedを導入しつつLTEのロケットスタートを狙うKDDI(au)。今後の各社のLTE展開に目が離せません。
執筆:大門太郎
関連資料
「2015年度における携帯電話市場の動向と予測」
~キャリアの視点から2015年度の携帯電話市場を総合的に分析~
http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/forecast2015.html
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点からトータルに分析~http://www.mca.co.jp/pay_contents/FormMail/mobileBasement&PartsMarket2011.html
モバイル-IT調査レポート「IT Forcaste Report」
http://www.mca.co.jp/ifr/top.htm
2011年12月22日木曜日
Column:急速に広がっていくXiエリア
NTTドコモがLTEサービス「Xi(クロッシィ)」のエリア拡大を積極的に進めていま
す。当初計画を前倒しし、2010年度に約1,100局(人口カバー率約8%)であった基
地局数を、2014年度には約50,000局(同約98%)にまで拡大する計画です。当初、
2014年度に約35,000局(同約70%)であったため、約15,000局の前倒しとなり、NTT
ドコモのXi移行の本気度が伺えます。
自社保有のあらゆる帯域でLTE化を進めるNTTドコモは2GHz帯に続き、800M/1.5GHz
帯でも開始させ、1.7GHz帯へも拡大を図る計画です。さらに新周波数帯として、割
り当てが予定されている700MHz帯も視野に入れているようです。
WiMAXのUQコミュニケーションズを傘下に持つKDDI(au)、AXGPのWireless City
Planningをグループ会社に持つソフトバンクモバイルに比べ、NTTドコモにはNTTグ
ループのWi-Fiのみとなります。そのためNTTドコモは周波数利用効率の高いLTEへの
移行を促進させることでトラヒックの分散を図っていく考えなのでしょう。
また、私事ですが、実は2011年11月から「ARROWS Tab LTE F-01D」のモニターとな
り、使用感などを試させていただいています。現状、ARROWS Tab LTE F-01Dは通勤
時のお供、子どもたちのおもちゃとして、大活躍しています。
Xiエリアの状況としては、さすがに山手線圏内はXiエリアとして、LTEでの通信が可
能ですが、中央線に乗り換え、都心から離れていくに従い、3Gマークの表示に切り
替わります。さらに自宅は2012年2月末までの拡大予定エリアに入っており、残念な
がら今はまだ3Gでの「FOMA」エリアになっています。
通信速度に関して、Xi利用時には申し分ないのですが、FOMAに移り変わった際にXi
利用時との速度差を大きく感じます。自宅で「YouTube」を観るにしても、FOMAでは
通信が滞り、観るに耐えない状況です。これらはいずれXiエリアの拡大に伴って解
消されていく見込みですが、早期的なXiエリア展開が望まれます。
なお、NTTドコモのXi向け設備投資やエリア展開に関しては、「携帯電話基地局市場
及び周辺部材市場の現状と将来予測」に詳しく掲載しています。ご興味がございま
したら、ぜひ、弊社サイトまで!!
執筆:大門太郎
関連資料
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
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す。当初計画を前倒しし、2010年度に約1,100局(人口カバー率約8%)であった基
地局数を、2014年度には約50,000局(同約98%)にまで拡大する計画です。当初、
2014年度に約35,000局(同約70%)であったため、約15,000局の前倒しとなり、NTT
ドコモのXi移行の本気度が伺えます。
自社保有のあらゆる帯域でLTE化を進めるNTTドコモは2GHz帯に続き、800M/1.5GHz
帯でも開始させ、1.7GHz帯へも拡大を図る計画です。さらに新周波数帯として、割
り当てが予定されている700MHz帯も視野に入れているようです。
WiMAXのUQコミュニケーションズを傘下に持つKDDI(au)、AXGPのWireless City
Planningをグループ会社に持つソフトバンクモバイルに比べ、NTTドコモにはNTTグ
ループのWi-Fiのみとなります。そのためNTTドコモは周波数利用効率の高いLTEへの
移行を促進させることでトラヒックの分散を図っていく考えなのでしょう。
また、私事ですが、実は2011年11月から「ARROWS Tab LTE F-01D」のモニターとな
り、使用感などを試させていただいています。現状、ARROWS Tab LTE F-01Dは通勤
時のお供、子どもたちのおもちゃとして、大活躍しています。
Xiエリアの状況としては、さすがに山手線圏内はXiエリアとして、LTEでの通信が可
能ですが、中央線に乗り換え、都心から離れていくに従い、3Gマークの表示に切り
替わります。さらに自宅は2012年2月末までの拡大予定エリアに入っており、残念な
がら今はまだ3Gでの「FOMA」エリアになっています。
通信速度に関して、Xi利用時には申し分ないのですが、FOMAに移り変わった際にXi
利用時との速度差を大きく感じます。自宅で「YouTube」を観るにしても、FOMAでは
通信が滞り、観るに耐えない状況です。これらはいずれXiエリアの拡大に伴って解
消されていく見込みですが、早期的なXiエリア展開が望まれます。
なお、NTTドコモのXi向け設備投資やエリア展開に関しては、「携帯電話基地局市場
及び周辺部材市場の現状と将来予測」に詳しく掲載しています。ご興味がございま
したら、ぜひ、弊社サイトまで!!
執筆:大門太郎
関連資料
「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点から
トータルに分析~
モバイル-IT調査レポート「IT Forcaste Report」
http://www.mca.co.jp/ifr/top.htm
2011年3月10日木曜日
Column:基地局数&周波数帯で問われる携帯キャリアの競争力
現在、弊社では「携帯電話基地局市場の現状と将来予測2011」という調査レポートの発刊へ向け、各方面へ取材を行っているところだが、そのなかで、最も不透明なのがソフトバンクモバイルのインフラ戦略である。
主力バンドである2GHzに加え、最近サービスを開始したDC-HSDPAの「ULTRA SPEED」は1.5GHzで、そして将来的には700/900MHz帯の獲得とウィルコムの次世代XGP(TD-LTE)の活用も含めてなど、その姿が見えにくい。
当面の注目点は、2010年3月末現在で約6万だった基地局数を2011年度3月末までに12万(いずれも屋内基地局を含む)に倍増するとした「電波改善宣言」の進捗だろう。2010年度3Qの決算発表では、3月末には12万局、9月末には14万局になるとしているが、そのうちレピーターが含まれるのか、フェムトはどうなのかなど、これまた定義が今ひとつはっきりしない。
但し、これまで10年弱かけて6万局しか設置していなかった基地局を、たったの1年で2倍にしようというのだから並みの努力では実現できないことだけは確かだ。かつて、ソフトバンクはボーダフォン買収時に弱点だった基地局問題を一気に片付けるとして、「B4P」というプロジェクトを立ち上げ、リバースオークションという呼ばれるコストダウン手法を導入したものの、結果は内部的にも外部的にも決して満足のいくものではなかった。
そして、今回は12万局達成の隠しタマとして、ウィルコムの基地局ロケーションを活用するとしているが、その多くはコン柱である。理論的には、基地局設置のなかで最も手間と時間のかかる置局交渉が必要ないという点で「なるほど」と思う。しかしその一方で、当然だがPHSと携帯電話では出力やカバーエリアも異なり、更には携帯電話には「干渉」問題も付きまとう。この短期間で、数をこなしながら電波が最適に吹くよう綿密なエリア設計がなされているのだろうか。
そうした懸念から、果たして総務省に届けられている基地局数から素直にドコモやKDDIと同じようにエリア品質やエリア整備が進んでいる考えていいのかという疑問も沸く。少なくとも、現時点で発表されている基地局数にあるように、KDDIよりSBMのエリア品質が優れているようには感じられない。
むしろ、その原因を別のところに求めるなら、利用している周波数の違いも大きいような気がする。800MHzがメインのKDDI,2GHzがメインながらもルーラルでは800MHzを活用し、効率的なエリア展開を行っているドコモ。それに対してSBMには、800MHzがない。
MCAでは、携帯キャリアの競争戦略における根本的なポイントの一つは、使用している周波数帯幅と周波数帯にあると考えている。中身は別に、数的には3社がイーブンへ近づく中、改めて使用する周波数帯の意味が問われてきそうだ。
SBMのインフラ戦略について、今回の調査レポートでは、いくつかのシナリオを提示し分析していきたいと考えている。
主力バンドである2GHzに加え、最近サービスを開始したDC-HSDPAの「ULTRA SPEED」は1.5GHzで、そして将来的には700/900MHz帯の獲得とウィルコムの次世代XGP(TD-LTE)の活用も含めてなど、その姿が見えにくい。
当面の注目点は、2010年3月末現在で約6万だった基地局数を2011年度3月末までに12万(いずれも屋内基地局を含む)に倍増するとした「電波改善宣言」の進捗だろう。2010年度3Qの決算発表では、3月末には12万局、9月末には14万局になるとしているが、そのうちレピーターが含まれるのか、フェムトはどうなのかなど、これまた定義が今ひとつはっきりしない。
但し、これまで10年弱かけて6万局しか設置していなかった基地局を、たったの1年で2倍にしようというのだから並みの努力では実現できないことだけは確かだ。かつて、ソフトバンクはボーダフォン買収時に弱点だった基地局問題を一気に片付けるとして、「B4P」というプロジェクトを立ち上げ、リバースオークションという呼ばれるコストダウン手法を導入したものの、結果は内部的にも外部的にも決して満足のいくものではなかった。
そして、今回は12万局達成の隠しタマとして、ウィルコムの基地局ロケーションを活用するとしているが、その多くはコン柱である。理論的には、基地局設置のなかで最も手間と時間のかかる置局交渉が必要ないという点で「なるほど」と思う。しかしその一方で、当然だがPHSと携帯電話では出力やカバーエリアも異なり、更には携帯電話には「干渉」問題も付きまとう。この短期間で、数をこなしながら電波が最適に吹くよう綿密なエリア設計がなされているのだろうか。
そうした懸念から、果たして総務省に届けられている基地局数から素直にドコモやKDDIと同じようにエリア品質やエリア整備が進んでいる考えていいのかという疑問も沸く。少なくとも、現時点で発表されている基地局数にあるように、KDDIよりSBMのエリア品質が優れているようには感じられない。
むしろ、その原因を別のところに求めるなら、利用している周波数の違いも大きいような気がする。800MHzがメインのKDDI,2GHzがメインながらもルーラルでは800MHzを活用し、効率的なエリア展開を行っているドコモ。それに対してSBMには、800MHzがない。
MCAでは、携帯キャリアの競争戦略における根本的なポイントの一つは、使用している周波数帯幅と周波数帯にあると考えている。中身は別に、数的には3社がイーブンへ近づく中、改めて使用する周波数帯の意味が問われてきそうだ。
SBMのインフラ戦略について、今回の調査レポートでは、いくつかのシナリオを提示し分析していきたいと考えている。
2011年3月3日木曜日
Reserch Note:水面下で進む?iPhoneの国内マルチキャリア化へ向けた条件整備
このところ複数の訪問先で、iPhoneのドコモやKDDI導入の可能性について、意見を求められる機会があった。
国によって状況は異なるが、こまでiPhoneが1社にしか導入されていなかった代表的な国として、米国(AT&Tワイヤレス)、韓国(KT)、そして日本(ソフトバンクモバイル)があった。
しかし、周知のように最近、米国と韓国では1社体制は崩れ、更にはアップル自身が米国でベライゾン・ワイヤレスがCDMA2000版iPhoneの発表の際に、「これで1社独占契約の国はなくなった」と明言したのである。
また、最近のソフトバンクの決算発表の席でも、孫社長がアップルとは独占契約ではないとコメントしていることからも、ドコモやKDDIといったライバル会社からiPhoneが発売されても、契約上は何ら不思議はないということになる。
むしろ、国内でアンドロイド旋風が本格化する2011年度以降、スマートフォン市場においてiPhoneのポジションが相対的に影響を受けることは容易に想像できる。アップルとしては、勢いがあるとは言えシェア3位の携帯会社のみの供給体制でいいのかということは、当然のことながら考えるだろう。
一方、ドコモやKDDIにとってもiPhoneという存在は、ソフトバンクへの対抗上からも、依然として喉から手が出るほど欲しい『タマ』だろう。
両社は、このところスマートフォン化へと大きく舵を切っているが、共通しているのは、グローバル端末の採用へ向けて動き始めている点である。
背景には、アンドロイドOSという世界標準のプラットフォームが普及するなかで、世界中の端末ベンダーがスマートフォンを容易に開発できるようになったこと。そして、もう一つは携帯会社サイドで、これまで国際標準に対応していなかった周波数再編(新800MHz)が進み、容易にそうした端末を調達しやすくなったことが挙げられる。
国内におけるiPhoneのマルチキャリア化へ向けた条件整備が着実に進んでいることだけは間違いない。
◇関連情報
Column:米国ベライゾンによる「CDMA2000版iPhone 4」投入 (2011年1月13日木曜日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2011/01/columniphone.html
Column:スマートフォンによって変容するモバイル市場の構図 (2010年11月23日火曜日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2010/11/column_23.html
国によって状況は異なるが、こまでiPhoneが1社にしか導入されていなかった代表的な国として、米国(AT&Tワイヤレス)、韓国(KT)、そして日本(ソフトバンクモバイル)があった。
しかし、周知のように最近、米国と韓国では1社体制は崩れ、更にはアップル自身が米国でベライゾン・ワイヤレスがCDMA2000版iPhoneの発表の際に、「これで1社独占契約の国はなくなった」と明言したのである。
また、最近のソフトバンクの決算発表の席でも、孫社長がアップルとは独占契約ではないとコメントしていることからも、ドコモやKDDIといったライバル会社からiPhoneが発売されても、契約上は何ら不思議はないということになる。
むしろ、国内でアンドロイド旋風が本格化する2011年度以降、スマートフォン市場においてiPhoneのポジションが相対的に影響を受けることは容易に想像できる。アップルとしては、勢いがあるとは言えシェア3位の携帯会社のみの供給体制でいいのかということは、当然のことながら考えるだろう。
一方、ドコモやKDDIにとってもiPhoneという存在は、ソフトバンクへの対抗上からも、依然として喉から手が出るほど欲しい『タマ』だろう。
両社は、このところスマートフォン化へと大きく舵を切っているが、共通しているのは、グローバル端末の採用へ向けて動き始めている点である。
背景には、アンドロイドOSという世界標準のプラットフォームが普及するなかで、世界中の端末ベンダーがスマートフォンを容易に開発できるようになったこと。そして、もう一つは携帯会社サイドで、これまで国際標準に対応していなかった周波数再編(新800MHz)が進み、容易にそうした端末を調達しやすくなったことが挙げられる。
国内におけるiPhoneのマルチキャリア化へ向けた条件整備が着実に進んでいることだけは間違いない。
◇関連情報
Column:米国ベライゾンによる「CDMA2000版iPhone 4」投入 (2011年1月13日木曜日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2011/01/columniphone.html
Column:スマートフォンによって変容するモバイル市場の構図 (2010年11月23日火曜日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2010/11/column_23.html
2011年3月1日火曜日
Column:強者間の『同質化』から『差別化』の戦いへと移行しつつある携帯市場
1.KDDIによるWiMAXスマホ&テザリング
市場の成熟化は、弱者の撤退と強者同士の同質化の戦いが本格化するが、次のステージは『強者間の差別化の戦い』になるのかも知れない。
昨日、KDDIはモバイルWiMAXに対応したスマートフォンの「htc EVO WiMAX ISW11HT」を4月上旬より発売することを明らかにした。
携帯とモバイルWiMAXがハイブリッド化され使えるようっており、料金は5,985円/月(525円/月の+WiMAX利用料は8月までは無料)。更には「htc EVO WiMAX ISW11HT」をポータブルルーターとして利用し、ほかの通信機器からネット接続できる テザリングの『解禁』にも踏み切ったことは、個人的には前回のスカイプ以上に市場へのインパクトは大きいのはないかと推察する。
テザリングは、利用者にとっては、1つの機器で複数の端末を接続できるとあって利便性の高いサービスだが、国内ではこれまで通信トラフィックへの影響を懸念し、特に大手は二の足を踏んでいたサービスだ。
弊社では、昨年の時点で2011年の携帯サービスの注目サービスとして、テザリングを取り上げていた。
KDDIは2011年度の端末戦略に関して、全体の半数以上をスマートフォンとして発表する予定で、国内向けのサービスに対応したWiMAX対応スマートフォンについても今後は検討していくとしている。
2.通信技術の差別化により疑問視されるSIM解除の効果
堅牢な3Gネットワークを擁するドコモに対抗するカタチで、ソフトバンクによる「TD-LTE」、そして今回のKDDIによる「モバイルWiMAX」一体化の動きは、今後の各社の戦いが「差別化」という流れのなかで行われるのではないかと予感させる。
これまで携帯各社は、方式やバージョンの違いこそあれ、同じ携帯電話という通信技術の上のレイヤーで差別化を一生懸命やってきたのだ。つまり、通信技術というレイヤーに限れば、同質だった。
しかし、これからは違う。それぞれが生きていく土俵を自らでつくり、そこで戦っていこうとしているように見える。
そして、そのことはある意味、市場活性化という大儀のために半ば強制的に総務省が推し進めてきたSIM解除が、各社が競争戦略の観点から独自の通信技術を取り入れていくなかで果たして機能するのかという疑問を持ってしまう。
異なる通信技術を採用している状況下で、携帯キャリア間で問題なくSIMフリーが機能するには、それぞれの技術に対応するための莫大なコストがかかってしまうだろう。
MNPしかり、周波数の割り当てもそうだが、どうも官主導には色々問題があるように思えてしまうのは私だけだろうか。
Reserch Note:SIM解除がもたらす新たな競争サービス (2010年11月30日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2010/11/reserch-notesim.html
市場の成熟化は、弱者の撤退と強者同士の同質化の戦いが本格化するが、次のステージは『強者間の差別化の戦い』になるのかも知れない。
昨日、KDDIはモバイルWiMAXに対応したスマートフォンの「htc EVO WiMAX ISW11HT」を4月上旬より発売することを明らかにした。
携帯とモバイルWiMAXがハイブリッド化され使えるようっており、料金は5,985円/月(525円/月の+WiMAX利用料は8月までは無料)。更には「htc EVO WiMAX ISW11HT」をポータブルルーターとして利用し、ほかの通信機器からネット接続できる テザリングの『解禁』にも踏み切ったことは、個人的には前回のスカイプ以上に市場へのインパクトは大きいのはないかと推察する。
テザリングは、利用者にとっては、1つの機器で複数の端末を接続できるとあって利便性の高いサービスだが、国内ではこれまで通信トラフィックへの影響を懸念し、特に大手は二の足を踏んでいたサービスだ。
弊社では、昨年の時点で2011年の携帯サービスの注目サービスとして、テザリングを取り上げていた。
KDDIは2011年度の端末戦略に関して、全体の半数以上をスマートフォンとして発表する予定で、国内向けのサービスに対応したWiMAX対応スマートフォンについても今後は検討していくとしている。
2.通信技術の差別化により疑問視されるSIM解除の効果
堅牢な3Gネットワークを擁するドコモに対抗するカタチで、ソフトバンクによる「TD-LTE」、そして今回のKDDIによる「モバイルWiMAX」一体化の動きは、今後の各社の戦いが「差別化」という流れのなかで行われるのではないかと予感させる。
これまで携帯各社は、方式やバージョンの違いこそあれ、同じ携帯電話という通信技術の上のレイヤーで差別化を一生懸命やってきたのだ。つまり、通信技術というレイヤーに限れば、同質だった。
しかし、これからは違う。それぞれが生きていく土俵を自らでつくり、そこで戦っていこうとしているように見える。
そして、そのことはある意味、市場活性化という大儀のために半ば強制的に総務省が推し進めてきたSIM解除が、各社が競争戦略の観点から独自の通信技術を取り入れていくなかで果たして機能するのかという疑問を持ってしまう。
異なる通信技術を採用している状況下で、携帯キャリア間で問題なくSIMフリーが機能するには、それぞれの技術に対応するための莫大なコストがかかってしまうだろう。
MNPしかり、周波数の割り当てもそうだが、どうも官主導には色々問題があるように思えてしまうのは私だけだろうか。
Reserch Note:SIM解除がもたらす新たな競争サービス (2010年11月30日)
http://mca-mobilenewsletter.blogspot.com/2010/11/reserch-notesim.html
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